歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしり・食いしばりの治療について

歯ぎしりや食いしばりでお悩みではありませんか？　

睡眠時や覚醒時を問わず、強い力で歯と歯をすり合わせ、音を立てることを「歯ぎしり（ブラキシズム）」と言います。歯ぎしりや食いしばり（クレンチング）は、日常的な癖になっていても自覚症状がないことが多く、ご家族からの指摘ではじめて気付くといった場合も。

また歯ぎしりが習慣化すると、歯のすり減りや歯の破折など口腔内への影響だけでなく、顎の関節に力が伝わり顎関節症や顔面痛など、からだにさまざまな症状が現れる可能性も示唆されています。

歯ぎしりの種類

歯ぎしり（ブラキシズム）は大きく三つに大別されます。

歯ぎしり・食いしばりが歯に与える悪影響

歯ぎしり・食いしばりの放置は、歯周病の悪化・肩こり・頭痛・めまいなど、さまざまな不快症状を引き起こしてしまう恐れがあります。代表的な症状をご紹介しますので、あてはまる方は専門の医療機関の受診をおすすめします。

お口まわりの不調

長期的になると歯だけでなく顎や顔の形にまで影響が及びます。

毎日強く噛み合うことで、歯だけでなく顎の筋肉・関節、はたまた骨にまで影響を及ぼします。治療した歯のつめ物がすぐにダメになってしまったり、時間をかけて矯正しても再び歯並びが悪くなってしまうこともあります。

歯の表面のエナメル質が剥がれ、象牙質の露出が原因で起こります。

虫歯が見当たらないのに冷たいものがしみたり、歯ブラシが当たると瞬間的な激痛が走る場合には、「知覚過敏」の可能性があります。
知覚過敏は軽度のものであれば、塗り薬の塗布などで症状を和らげることができますが、ひどくなってしまうと歯の神経を抜くということも視野に入れることになってしまいます。

体の不調

歯ぎしりが原因で肩こりや頭痛・腰痛など、さまざまな症状に発展し、全身にまで影響が及びます。

顔の変形が悪化してくると体全体のゆがみの原因に

顔の変形と原因は同じです。顎の筋肉は首・肩の筋肉につながっているものもあるため、顎の骨が変形してくると、背骨・骨盤にまで影響を及ぼすようになります。反対に姿勢の悪い人は、この要因で「歯ぎしり・食いしばり」を起こしている可能性があります。骨と筋肉は全部つながっているので、歯のことだからと軽く思わないようにしましょう。

朝起きてもだるさが抜けない原因は、睡眠中に力み過ぎているから

「歯ぎしり・食いしばり」がひどくなると、全身に力を入れて寝ている場合があります。一晩中力んで寝ていたら、起きた時に疲れているのは当たり前ですね。日中ではありえない筋肉の使い方をしているせいもあるので、朝から倦怠感に悩まされることに。疲れていると感じたら、朝からお風呂に浸かってリラックスするのも一つの方法です。

睡眠中の歯ぎしりは無意識のためダメージが特に大きいのは確かですが、起きているときにも無意識の歯ぎしりは行われています。弱い力であっても長時間にわたって負荷が加われば、そのダメージは大きなものとなります。睡眠中のマウスピース装着で十分に症状が改善されない場合や症状の改善が見られ、さらに効果を上げたい場合は、起きているときの歯ぎしりにも目を向けてみましょう。

マウスピース

歯ぎしりのセルフチェックをしてみよう！

歯ぎしりは就寝時に無意識にしてしまうものなので自覚するのは難しいですが、歯の状態を見たり、体調を確認することで自分が歯ぎしりをしているかどうかをチェックすることができます。
下記の項目に思い当たることがあれば、歯ぎしりをしている可能性が高いでしょう。

No.	項目	判定
01.	歯にひびがあったり、欠けたことがある
02.	上下の歯が噛み合うところに、すり減りがある
03.	口を普通に閉じた状態で、口の中で上下の歯がくっついている
04.	集中しているとき（車の運転、パソコンで作業をしている・趣味に没頭しているなど）に無意識に噛みしめている
05.	歯と歯茎の境い目が削れている
06.	朝起きたときに口の周囲がこわばっていたり、顎が疲れている
07.	頬の内側や舌に噛んだ痕がある
08.	食べ物がはさまりやすくなった（歯と歯の間に隙間ができた）
09.	肩こりや頭痛が多い

チェックによる判定

7個以上
顎の痛みなどの自覚症状は出ているはず。すぐに歯医者さんに行きましょう。

4個から6個
歯ぎしり・食いしばりの可能性大！早めに歯医者さんで検査しましょう。

1個から3個
歯ぎしり・食いしばりをしている可能性があります。一度、歯医者さんでチェックすることをおすすめします。

0個
今のところ歯ぎしり・食いしばりの心配はありません。定期検診を受け、歯の健康を保ちましょう。